火の粉が空を飛んでいる

火の勢いはどんどん増しているように見えた。
風もこちらに向かって吹いている。
家からは燃えている首里城は見えないから、まるで3軒先の家が火事になっているような炎に見えた。
その間も、火の粉は広範囲に降り注いでいるので、二次火災の恐れもある。

庭ではうしモカとミケランコが、この異常事態を感じているのか、心細そうに寄り添ってくる。
「危険を感じたら遠くに2人で逃げるんだよ!」と何回も伝えた。
外に出て燃える火を見ては家に入りを繰り返した。
火事は広がるかもしれないから、避難準備をしよう。

家に入って、インコたちとうさぎのプイザーを移動用キャリーに移しかえた。
お財布、キャッシュカード、本を1冊、ipadをリュックに詰め込んだ。
ちょっと迷ったけど、やっと完成したはたきも持って行こう。
そしてまた外に出ると、畑の向こうに警察官が立っていて「火の勢いがましているから、こちらも危険です。すぐに避難してください。周りのご老人などにも声かけお願いします」と声をかけられた。「こりゃ本気の火事だわ、まずい」。

隣に住んでいるみわちゃんの車に乗せてもらい、とにかく出発。
マンションの駐車場にあった車もその時にはほとんどなくなっていた。