夜道をゆく


夜、待ち合わせに行くときに、いつもの坂をあがった。
すると、暗がりの中、蛍の光が横切っていった。
宇宙を横切る衛星みたい。
小走りに坂をのぼると、小さなネズミが横道を追い越していった。
目的があるのか、一所懸命に走っている。
いつもはどこで暮らしているのかな?
(わが家の床下じゃないといいけど)
もうすぐ階段、というところで、
ネコが一匹くつろいてでいた。
なんだか平和そう。
風が吹いて、木々や草がザワっとゆれた。
一人で歩いているのに、たくさんの存在と共にいる感じ。