その時、そこにいた

新元号が発表されるちょうどその時、私は日比谷の映画館を見終わった。
今さらながら「ボヘミアンラプソディー」を観たのだ。

ビルの中で、人々がスマホを見ながら「えっ、意外〜」とか、いろいろ言っているのを横目に、有楽町駅へ。
そろそろ号外が出る頃だろう。
駅前のパチスロの大画面に「令和」の文字。

新聞の号外が配布される場所って、だいたい決まっているみたい。
有楽町駅前は号外待ちの人たちが待っていた。
で、私も土産に号外でも持って帰ろうと30分くらいそこにいたのだけど、いっこうに動きがない。
待っているうちにもらわなくてもいいやって気分になって、実家に帰宅。

テレビで、号外を奪い合う恐ろしい光景が流れていた。号外は掴まれてヨレヨレボロボロ。
あの場所にいても、きっと私は手にすることができなかっただろう。競争に弱いんだな。

新元号「令和」。響きは確かにまほろばな感じがするが、漢字にするとちょっと違和感。
テレビの取材で小学生の男の子が「令ってなんだか『命令』みたいでやだな」って言っていたけど、なるほどね。
軍艦大和を命令するってイメージにも取れる。
だけど時代は変わった。日本の原風景に帰るような美しい時代になりますように。