食堂黒猫

食堂黒猫との出会いは、味覚、視覚、そして人生に対する情熱に、「こんな世界があるんだ!」と、わたしの人生に驚きをもたらした。

メルボルンからやってきたさきちゃんとクリス。わたしたちの暮らす高台とは、首里城を挟んで反対側の高台にお店がある。見晴らしがよく、天空のレストランという感じだ。
食堂というけれど、料理の創作性、完成度が、今まで行ったことのあるどんなレストランよりも飛び抜けている。

首里城が燃えたあとの週末も、食堂黒猫に行った。
形あるものの儚さと喪失感、自分の家まで燃えちゃうんじゃないかと思うほどの危機的な夜を乗り越え、たどり着く場所は食堂黒猫だった。

サキちゃんの料理は、食材たちがみんな「生きている最高の美しさ」を体現しているんだ。だから食べると力がわいてくるし、肉体を持ったことの喜びが湧き上がってくる。料理を口の中に入れると、噛みしめると、今までこの世になかったものが生まれる。

リモーネが、「ごはんをおいしい、おいしい、えらい、えらいって食べると、種たちがお腹の中でスパーククルクルして、ハイタッチしあう」って言っていたけど、まさにそんな感じ。

ほんとに美味しかった。
食堂黒猫は、2021年8月をもって閉店。
次なるステージに行く。次の舞台は、メルボルン。

よーし、メルボルンに行く用事ができたぞ。
シェフのサキちゃんが料理を語る姿を何度も見られたわたしは幸せだ。
サキちゃんとクリスたちと、夜の食堂でゲーム大会したのも最高の思い出。出会いは宝物だ。