第2話 竹富島&石垣島

八重山旅日記

夜・闇のチカラ

八重山旅日記 写真2-1ご飯を食べた後、西桟橋に星を見にいいきました。月がなかなか上がらないせいもあって、空には星がどんどんふえてきました。「目がなれたせいかな?星がどんどんふえていくみたい」。そんなことを話しながら、仰向けになってずいぶん星を眺めていました。ゆっくり赤く落ちていく流れ星…。民宿までの帰り道は、ほとんど街灯のないところもあって、暗闇のなかをヨタヨタと3人で手をつないで帰りました。「灯りがないって本当にこわいね」、アキちゃんとチカちゃんはとってもこわそう。私もこわいことはこいわのですが、沖縄に引越してから、夜の暗さがスキになりました。新しく生まれ変わる朝のために、闇はどんな1日でも終わらせてくれる力をもっている、そんな気がするのです。

7月24日(日) ありがとう、美しき世界よ

八重山旅日記 写真2-2台風7号の影響で、波が高くなる気配…。今日は、昨日と場所を変えてカイジ浜とキタ岬へ。中潮なので、海は昨日よりずいぶん近い。泳ぎやすいぶん、魚たちとは距離ができるけれど、岩場に行くとたくさんいる、いる!

八重山旅日記 写真2-3特にきれいだったのが、「キンメモドキ」の群れ。アキちゃんが言うには、この魚の群れに会えるのは今の時期だけだって。透明に銀色にキラキラ輝く小さな魚たちの群れは、波にあわせて右に左に。いっせいに向きを変える時の、美しさったら…。もう泳ぐのやめてただプカプカと海に浮かんで、魚たちの泳ぎや光のプリズムを見つめていると、ただただ「神さま、こんな美しい世界を作ってくれてありがとう!」という気持ちでいっぱいになる。お昼ごはんは食べそこなったけど、真夏のカキ氷は最高!沖縄ぜんざいに入っている白玉がとってもスキ!

よく眠って、よく食べて、よく泳いで、よく笑って、この島にいるとみんなどんどん元気になってくる。「明日は早起きして、日の出を見に行きたいね」と語りつつ、竹富島の1日は終わっていくのでした。

7月25日(月) ビバ!ハイビスカスティー じゃあ、またね!

八重山旅日記 写真2-4朝、目が覚めると、とっくにお日さまはのぼっていた。いいよ、どうせ雲多いし…、ね!レンタサイクルを返す時間まで、島をサイクリングしました。台風の傷跡はそこらかしこにあって、倒れている木や花が散ってしまった草。沖縄の植物は再生力がすごいとはいうけど、さすがに台風から一週間じゃムリもない。咲き乱れるブーゲンビリアも、ハイビスカスも今度の楽しみにとっておきましょう。
そういえば、竹富島に来て一度も水牛車に乗ったことない。安里屋ユンタを聴きながら、島をゆっくりまわるのもまた別の世界が見えてくるかも。
宿を出る前に、松竹かあさんが作ってくれたハイビスカスティーを一気飲みした。天然の真っ赤なジュースは、びっくりするくらいおいしい!あまりのおいしさに、ハイビスカスを目にするたびに「きれい!」ではなくて「おいしそう!摘みたい!」と思うようになってしまいました。

夏カレー、そして一人旅へ

八重山旅日記 写真2-5竹富島から石垣島に戻ってくると「なんて都会なんだろう」って思ってしまう。船で10分のところなのに、どうしてこんなに違うのか。コンビニがあるし、道はコンクリートだし、車がたくさん走っているし、ビルディングもお店もたくさんある。交通手段が船しかないというのは、こんなにも環境が守られるものなのかな。
アキちゃんとチカちゃんは、もうすぐ西表島へ。できたら私も2人と一緒に西表島に行きたかったんだけど、予算の関係上1人で石垣島にのこることに。
八重山旅日記 写真2-6ということで、最後にお昼をいっしょに「ボサノバ」へ。2人は八重山そばセット、私は沖縄野菜のキーマーカリーを注文。さすが沖縄、カレーにまでミニそばがついてくる!お店においてある雑誌をみながら「『Coralway』(JTAの機関誌)は素晴らしい!」という話で盛り上がる。
さてさて、2人ともお別れの時間がやってきて、桟橋で見送りました。これからは一人旅です。いざ白保へ。


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