命によりそう


またミケランコの話。
ミケランコの口内炎や腎臓病、ネコエイズ陽性でもあったので免疫力は弱かったと思う。
病気のこと、治療方法、食事、身体の仕組み、いろんな方面から勉強した。
そういう動物を健康にするための講座やスクールもたくさんある。
でも私にはなかなか手を出せない高額な授業料、専門家のサポートを得ることはできない。なんとか私のできる範囲でと頑張ってきたけど、具体的な一歩に手が届かない。

動物病院は、沖縄でも東京でも良心的ないい先生に出会えた。
でも、そこに待っているのは、定期的な血液検査、抗生剤、抗炎症剤(ステロイド)、入院、というシナリオ。それは治すのではないということ。

病院に行くべきをその時その時で迷う時、ミケランコは「エマさんが行きたいなら付き合うわよ」って言ってくれて、「えっ、ミケランコのために行くんだけど」って思ったりもしたけど、自分が不安だから行くのか、ほんとうにミケランコのためになるのか。

病院に行くと、たいがいは「抗生剤と痛み止めを注射しておきましょう」となって、いつもがっかりする。もちろんそれが必要な時もあるし、命を救う時もあるのはわかってる。
でも、もっとその子の命全体を見てくれるような獣医さんはいないものか。

ミケランコを通して、人間も含む現代医療のあり方に考えさせられた。
たくさんの人の最後に立ち会ってサポートしてきたエコパオさんが教えてくれたことがある。
「命をまっとうする力を信じて、よりそう」
それはできたかなと思う。