手をつないで眠る

ノラネコ時代から比べると、半分くらいの体重になったミケランコ。
腎臓が悪いからなかなか栄養が身につかないことに加え、度重なる食欲不振から、だんだんと体重が減っている。
ごはんを食べるミケランコをいつもお祈りするような気持ちで眺めている。
「おいしく食べて、その栄養が身になりますように」

7月に入り、食欲も好調だったミケランコだったけど、先週からごはんが食べられなくなって、ここ数日で少しずつ食べ始めてくれた。
口が痛そうとか、吐いてしまうとか、症状がひどい時は病院に連れて行くけど、毎回あまり「ああ行ってよかったな」と思うことが少ない。少しは安心するけど、薬は一時的なこと、または長い目で見ると逆効果なんじゃないかと思うことがある。

だから、ミケランコにはなるべく落ち着ける家で静かに養生してもらう。
昨日も、バイトをお休みさせてもらって、ミケランコと添い寝することにした。
ベッドの下の奥の方で寝ているミケランコに手を届かせるには、私もベッドの横に寝そべって、手を全部伸ばすとようやく体に触れることができる。

ミケランコの手やシッポを優しく包む。
あたたかく、やわらかいミケランコ。温もりを感じながら、今こうして一緒にいられることに幸せを感じる。
症状をなくしたり、病気を治したりすることが、今の私にはまだできない。
そのことを考えると胸が痛むけど、安心と安らぎはあげられるかもしれない。

つないだ手を最後の最後の日まで離さない。