グスクはどこにいったのだろう?

庭に毎日のように来ていたネコのグスクの姿が見えない。
最後に現れたのは、たしかわたしが東京から帰ってきた日の夕方だから、10日ほど前。
ここ2ヶ月くらいは、毎日庭にいたので、グスクがいなくてさびしい。
グスクはノラ猫で、だいたい自由気ままに暮らしているのだけど、
最近やせていて毛並みもボサボサして、皮膚もはげているところがあったから、
なんだかかわいそうになって、飲み水を用意したり、そこにEMをまぜたり、
ごはんをあげたり、そのすきにEM水(ペットの皮膚にもいいとかいてあった)をふりかけたりしていると、グスクは一日中庭にいることが多くなった。
雀のアップルズや鳩のサブレがごはん食べにきずらいから困ったなと思っていたけれど、案外共存していた。
市販のキャットフードをあげる時は、しばらく手につつんで「グスクの身体によきことが起こりますように」って祈りをこめてあげた。野菜の煮物がすきだけど、猫はネギやニンニクがダメだから、それらをいれる前にグスクの分をとりわけておいた。味をうすめにして。
まあ、そんなふうにグスクはわたしにとっても、大切な庭の仲間になっていったのだ。
窓をしめていても、縁側のベンチにすわるグスクの影がみえると、ほほえんだ。
ドアをあけると、どこからともなくグスクがあらわれたり、
ドアの前でお行儀よく待っているグスク。
洗濯物を干したり、庭いじりをしていると、いつのまにか近くにくるんだよ。
音もなく。
グスクのいる光景にすっかりなれてしまったんだ、わたし。
ドアをあけるとグスクがいないことで、胸がキューってなる。
庭のどこかにいないか探してしまう。
きぢは「そうやってグスクが毎日、家にきている時は、ほかの誰かがグスクは大丈夫かな?ってさがしているんだよ。それから健康的な食べ物にあきて、ジャンクにいきたい時もあるさ」と言うけれど。
わたしもグスクが元気に暮らしていればそれでいいんだ。
誰かグスクをみませんでしたか?
といつも心の中でとなえている。