いとしのお魚ブラザーズ

テトラ、ネオ、オルン。
これは3匹の魚ブラザーズの名前。
バクチャー水槽(微生物の楽園)を立ち上げて、3匹のネオンテトラと3匹のエビを迎えた。
エビは2ヶ月くらいでみんな死んでしまった。水が合わなかったのかもしれない。
その後、3匹の魚たちは水槽の中をスイスイと泳ぎ、時にケンカし、時に列をなして、暮らしていた。

1週間くらい、魚たちに意識が注目していない時があって、はっつと気がついてまじまじと水槽を見ると、1匹の魚が身体の色が一部変わっていた。いろいろ調べているとおそらく「ネオン病」だろうと。
その子をテトラ君と名付け、小さな臨時水槽に移して、数日塩浴させた。
そのあとは、薬を手に入れて薬浴させた。少し元気が出たかな。

水槽のジャイアンことボスのヒレが切れてることに気がついて、テトラ君と交代で薬浴させている。
テトラ君はいつもの水槽に戻ると、一番小さなネオ君が寄ってきて、ツンツン突く。

弱肉強食の世界なのかと思っていたけど、どうもネオ君はテトラ君を助けたいみたい。
今も、水槽の中を体の不自由になったテトラ君に帆走し、周りを泳いで励まし続けている。
テトラ君は体の色もはげて、体も曲がっているのに、それでも生きている。

私は、まさか魚たちにもこんな世界があるなんて知らなかった。
もうほとんど枯葉のようになって水の中を漂うテトラ君の輝きを、心から愛おしく眺めている。