インコのブルーノはヒナの頃、PBFDという鳥界では不治の病という病気だった。
頭以外の羽は、生えても抜け落ちてしまった。
「現状維持でいいところで、治ることはないけど、この子みたいな性格の子は案外長生きしたりする」と動物病院の先生に言われた。
でも、毎日が不安と希望の繰り返しだった。朝、どうかブルーノが生きていますようにと、おそるおそる鳥カゴをのぞく毎日。
でもブルーノはなんと3ヶ月でPBFDを克服した。
薬もなかったけど、太陽と風と健康的なごはんとみんなの祈りで見事に乗り越えた。
飛ぶこともできないだろうと言われていたけれど、羽根もないのにジャンプしては下に落ち、最後は飛べるようになった。
そんなブルーノも6歳になった。
生命力旺盛で発情過多なブルーノは、どうやら精巣に腫瘍ができてしまったらしい。
というのは1年前から、鼻のロウマクの色がブルーから茶色に変化したから、おそらく精巣腫瘍だろうと。
一度PBFDになった子は免疫が弱めだから、年をとってくるとこういことも起こりやすいのかもしれない。
1年ほとんど無症状だったけれど、ここのところ症状が出ていて、しんどそうにしている。
兄弟分のヨギーノが、いつも隣でブルーノの分まで歌ったりおしゃべりしたりして、ブルーノをサポートしている。仲間って本当に心強いね。
少しでもブルーノが楽しく、心地よく、過ごせるように、私も頑張ろうと思う。
頑張るといっても、目の前にいるこの子たちとの時間を大切にするってことなんだけどね。