グスク物語5

20160421-2
<グスクと見つめ合う:きぢ撮影>
グスクがいなくなって1週間が過ぎた。
グスクがいない世界を少しずつ受け入れ始めた。
庭に出れば「ここにグスクはよくいたな」って思い出すけれど、今は静かな気持ち。
子どもの頃、たくさん泣いて、疲れて眠くなって、そしてなにかいらないものが外に出て行った感じによく似ている。今回もたくさん泣いたもの。
大人気ない私でよかったと思う。
沖縄ではすっかり隠遁生活を送っている私。
時計もカレンダーもほとんど見ずに、眠くなったら眠り、食べたくなったら食べて、植物たちを観察し、動物たちのお世話をし、鳥の声を聴き、夕日を眺めて、きぢが帰ってくるまでの時間を過ごす。
だからノラネコのグスクの生活リズムに共感して、まるで地球に暮らす仲間のような絆が生まれたのかもしれない。世間の多くの人たちにはさほど共感することもないのだけど、マイペースに自由気ままに生きているグスクとは、どこかで心が通じている気がしてたんだ。
だから仲間が一人消えた今、こんなにも寂しい。
それでも毎日は続いていくから、私も毎日を続けていく。
動物たちと、植物と、少しの人たちと過ごすかけがえのない毎日。
グラの声が聞こえてくるよ。
「もう魂のことわかったはずでしょ?絆はずっとずっと続くのよ」って。
グラ、グスク、いつでもあなたちを感じているよ。

DSC_3487
おいでグスク(2013年4月)

那覇の街を眺めるグスク(2014年8月)
那覇の街を眺めるグスク(2014年8月)

膝の上にのるのも好きだったね(2015年2月)
膝の上にのるのも好きだったね(2016年2月)