静かでやさしい

サカナのテトラ君がほとんど動けなくなって、それでも時々水流に乗って、わずかに動かせる頭の力を使って
、ヒラヒラと移動している。それを、見守るネオとオルン。
近づいたり、遠ざかったりしながら、テトラ君をいつも気にかけている。

サカナの世界ってこんなに愛であふれているの?
弱っている仲間の泳ぎを助けたり、元気を送ったり、そっと見守ったり。
その姿を見ている私まで、やさしい静かな世界にどっぷりとつかっている。

もうすぐ肉体を離れるテトラ君を悲しむ気持ちもあるし、肉体を超えた永遠の魂を見つめる自分もいる。

今日は一日、ほんとうに家の中は静かな空気に包まれていた。
ステンドグラスから光が差し込む教会みたいに。
静寂と平和と愛。サカナたちが見せてくれているものを、今はしっかりと感じている。