グスク物語1

20160415
今年の冬、グスクが過ごしたダンボールハウス。
2016年4月14日木曜日、グスク永眠。
と言っても、14日の朝に、グスクが家の前の葉っぱのベッドの上で動かなくなっているのを見つけたので、正確にはグスクがいつまで生きていたのかはわからないんだ。
12日の午後に家に帰ってきて、前日の13日は私はずっと熱で寝込んでいたから、いつものようには外をじっくりとは見ていなかったから。そして朝からスコールが続いていた。
まさかこんなに早くグスクとお別れがくるなんて、涙が止まらない。
別れの悲しみは、このずっと後だろうと、先だろうと、いつだって変わらないのはわかっているけれど。
グスクと庭で会う時、いつもグスクが「なー」って寄り添ってくるので、頭と喉元をゴロゴロ撫でて「グスク、今日も来てれてありがとうね。大好きだよ」って心から話していた。
本当にそう。この庭で出会った人一人、猫一匹の奇跡の出会いが、心のそこからありがたかったし幸せだったんだ。
だから、今、想像していた以上にグスク不在に胸がつぶれそう。
庭にでればグスクがいた場所を目で追ってしまう。
植物のお手入れをしていれば、いつもとなりに座って一緒に観察。
夕日を一緒に眺めたブッロク塀。
グスクが時々眠っていた草むら。
グスクのお気に入りの日向。
洗濯するのを覗いてきた屋根の上。
いつも登場する木製の柵。
一緒に座った縁側。
グスクの食器。
ドアを開けた時の横切るグスクのしっぽ。
この庭は何もかもがグスクじゃないか。
ここに引っ越しきて丸4年。
最初は時々、庭を横切るネコの一匹だった。
台所のドアの前であんまりにもお行儀よくこちらを見ているので、時々あげるようになったご飯。
そして半年くらい前からほとんど毎日来るようになった。
ある夏の日、グスクが鼻水、くしゃみ、涙目で、やせ細ってフラフラで庭にいた時から、私たちの関係は密になっていったんだ。