天使になった仔猫

今朝、うしモカの彼女のミケランコが庭に座っていた。
いつもは食いしん坊でごはんを要求してくるのに、静かにこちらを見ているだけだ。
ごはんを少しお皿に入れるけれど、全然食べない。
どこか具合が悪いみたい。
でもなぜか庭の木陰を少しずつ移動しながらいる。

で、夕方。一度姿が見えなくなったミケランコがバナナの木のところで、ミャーミャーと小さな声で何かを訴えている。
ふと見ると、生後1ヶ月くらいの小さな仔猫が一匹横たわっているじゃないか。

ミケランコは、仔猫を見つめたり、私を見つめたりしながらそこにいる。
仔猫はもう息をしていなかった。
そっと触ってみると、柔らかい毛がフサフサしていてさっきまできっと生きていたんだとおもう。

ミケランコは私にミャーミャーと何かを伝えると、仔猫を残して歩いていった。
仔猫を託されたようで、小さな箱に枯れ草と茜のチップを敷いて棺を作った。
小さな身体を棺に移し、庭に咲いているお花や野草を周りにおいた。

棺の前で炭の線香をたいて、大神神社の祝詞CDを流してお別れ会をした。
うしモカがずっとよりそってくれて、ミケランコは草影からその様子をじっと見つめている。

棺はグスクの樹の根元に、きぢが置いてくれた。
「ネコの葬儀屋か・・・」って呟いてね。

もしかして、ミケランコは動かなくなった仔猫を私の元に運んで、助けを求めたなのかもしれないな。
またもや、ネコたちに命のことを、生死のことを見せてもらったような気がしてる。

仔猫のためにお祈りしている時、「それでも、最期までお母さんと一緒にいられて幸せだったね」って思った。
うしモカに「ノラネコが大人になるまで成長できるって奇跡見たなことなんだね。命を大切にしようね」って、頭をなでるとミャーって答えてくれた。