そこにいたのね。


今日という日は、「水星逆行」を意識せずにはいられない日だった。
天体で水星が逆行している時は(みかけじょうそう見える)、
連絡や通信に問題がでたり、計画が思うようにすすまなかったりするらしい。
まず、今日はアルバイト先の打合せということで、バス停に向かった(家から10分くらい)。
バス停に着く直前に財布を忘れたことが発覚、家にとりにかえる。
1時間に2本しかないバスなので、時間にはもう間に合わない。
バイト先の人に、着信履歴から電話をかけた。
「あのー、2時からの打合せですが、お財布を忘れてしまったので今とりにかえって、遅れます」
「・・・・?打合せ?」
「ええ、うらさんから連絡をいただいて、今日レイアウトのことを決めるとか」
「今日?2時??????」
「あれれ?なにか違いますか???」
「あの、●●(名前)ですけど」
ウソ~!間違えちゃった。
かけまちがえたなんて思わないから、相手が記憶喪失か、連絡ミスかと心配しちゃった。
心配なのはわたしだった!!!
その後、1本おくれてバスに乗り、乗り換えで数秒の差でバスをのがし、いくつもの丘をこえ徒歩20分。
水星逆行の仕業にちがいない。
ああそうだ、そうにちがいない。
で、夕方家にかえってきて、庭で洗濯物とりこんだり、掃き掃除したり、しばらくしてから顔をあげると、
塀の上にすわったネコがこちらをじっと見ている。夕日の逆行で顔がよくみえない
いつから、そこに!
なんだか、いろいろと恥ずかしくなっちゃった。