2017B.D


今を静かに感じてみる。
すると、空を飛ぶ鳥たちの声、リモーネのこちらを見る瞳のまっすぐさ、コニーのやわらく温かい身体、庭にいるネコたちのくつろいだ様子、きぢの「すごくおいしい」とご飯を食べる感じ、夜になると聴こえてくる虫たちの音色とか、すべてのものが愛そのものだと伝わってくる。
それを愛と呼ぶのか、神さまと呼ぶのか、魂の芯と呼ぶのか、人間の言葉を当てはめてはみるけれど、なんだっていいのだろう。
もう姿は見えなくなったグリとグラや、七歩子さん、グスク、おばあちゃん、おじいちゃん、かつて同じ時を過ごした人たち、私の中でより細かい粒子となってここにいるのがわかるんだ。
穏やかな時だけでなくて、時には苦しい時もあるだろう。
だって私は身体を持った人間だから。
年をとっていくことが、何かを擦り減らすだけの時間ならば、人に生まれようなんて思わない。
息をして何かを感じられることができる今がなんて嬉しいのだろう。
と、思った誕生日。ありがとう。